リルの記憶 - 覆面作家企画特設ページ

覆面作家企画7 後書き

※この後書きは覆面作家企画8開催直前に、二年前の記憶を思い出しながら書きました。

■作者名
■サイト名&アドレス

 こちらは意気込みテンプレにあるので割愛します。

■参加ブロック、作品番号、作品タイトル、作品アドレス

D08の「R18-G」で参加させていただきました。
 読みは定まっていないのですが、間に挟まっているのはハイフンではなくマイナスです。
 18人のRたちから、欠けてしまったグリゼルダ。18人のRたちには、数えられないはずだったガブリエル。みたいな。

■ジャンル

 広義の恋愛だと思っています。

■あらすじ

 名跡の当主、ロデリンダが死んだ。齢十八歳の、うら若き姫君だった。
 彼女の奇妙な遺言に従って――二百年にわたり、淑女達と亡き姫君と少女人形が踊り繋いだ、これは憧憬と恋と策謀の継承劇。


■意気込みテンプレを使用された方は、URLを教えてください。

こちらです。

■推理をかわすための作戦は?

 普段使わないツールで書くこと、普段使わない一人称を使うこと、そしてタイトルの横で手を振らないこと、以上三つでした。

■作品のネタを思いついたきっかけは?

 タイトルから先に考えた作品でしたので、それに合うように、Rと18が関連するような話を考えました。
 Rで始まる名前を18人分使い、短く区切りを入れていく案は早めに思いついたので、その案から3パターン考えて、最終的に書きやすかったものを採用しました。
 なお、別枠で健康型有料老人ホーム「私立鵠学園高等学校男子学生寮」、通称「剣ヶ峰」に暮らす18人の爺様の生死を巡り、美少年顔年齢不詳の施設長(所持資格:葬祭ディレクター2級、副業:口寄せ)と、彼の遠縁の少女が年の瀬を駆け抜けるハードボイルドでゾンビパニックな年越しリリカルコメディもプロットをたてようとしていましたが、どう考えてもとても字数を超過するのでそっと蔵にしまいました。

■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。

 やはり文字数の壁……?
 話を18分割することは決まっていたので、1話ずつの上限も決まっていて。
 300~600文字程度、できれば平均400文字前後で収まるように、と気を遣いました。

■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。
■その作品の続編または長編化のご予定は?

 こちら二点はまとめて回答で。
 一人目のR、ロデリンダの詳しいエピソードはがっつり削りました。
 が、後日「アイネクライネレースライン」と改題して発行した製本版のなかに、「Gabriel」との題で前日談を大幅加筆しました。
 生前のロデリンダと、ロデリンダから恋人と呼ばれた少女人形グリゼルダの最後の日に至るまでの話です。
 いまのところ製本版で完結しているので、長編化は予定なしです。

 あといただいた感想や推理読み返してたら、さんざん「琴子なのに少年がいないなんておかしい」(くまごろうさん)とか「いまD06 佳人薄明が琴子ではないかと推理を進めているけど、もしこれが琴子だとすると佳人が女装男子じゃなく正真正銘の女姉妹なのはなんで!?と感じる。そこがフェイクなのでは?」(玉蟲さん)とか、「これは、つまり……。誤読しているのかもしれないのと、ネタバレになりそうなので感嘆とともに口をつぐみます。」(祭歌さん)とか言及していただいていたので白状します。
 ロデリンダはお家の都合で性を偽り騙り通した女装少年でした。自死の理由になっている「孤独」の詳細事情もそのあたりがからみます。書いててとってもとっても楽しかったです。女装男子はいいぞ。製本版ではそのあたりきっちり回収してあります。通販は完売しましたが、イベントではまだ多少頒布しますので、ご縁があればぜひ。
 
■その作品で気に入っている箇所はどこですか?

 くるくると時代がうつりかわってゆくところや、最初と最後でお人形に対して世間が抱いている印象ががらりと変わってゆくところが、自分でも気に入っています。 

■推理期間中、褒められた点は?

 さまざまご感想を頂戴したり、推理をしていただいたのですが、中でも嬉しかったのは於來見沙都さんの推理で仰っていただけていた、「いくらフェイクのためとはいえ、ここまでできるものなのですかーーーー!!!?」「この作者さんは自分の文章破壊して書いてます! そういう人は過去にもいたけど、ここまで骨太を貫いてはいなかった!」との一連のお言葉でした。
 ここまで仰っていただけたなら、がんばって日頃の、自分に馴染んだ文章から離れた形で書き切ったかいもあると思うのです。
 また、褒められたというのとは少し違うのですが、タイトルで皆さん身構えていらしたのは、「計画通り……」という気持ちでした。


■推理されてみて、いかがでしたか?

 前回タイトルの横で手を振ってしまったので、今回は少なくとも鉄板な鉄板は回避できてよかったなあと思いました。

■正解以外に、あなたの名前があがった作品はありましたか?

 D06 佳人薄明、D09 夏の虫、D10 ひかりのかみ、には推理過程で名前を挙げていただいた、かな?
 ひかりのかみに関しては、公開直後から冒頭の感じやタイトルで琴子では? 狙い撃ちにされていたのですが、結局は「神と人の関係にうるさい琴子っぽくないのでこの作品は琴子ではない気がする」と玉蟲さんが仰っていたのが印象的でした。よくわかっていただいてる……さすが前回覆面では参考資料で殴り合った仲……と感じました。

■あなたの作品の作者だと推理された方はいましたか?

 耀華さん……のみだったかな? 二年ほど時間が経ってからこの後書きを書いているので、見落としがあったらごめんなさい。

■推理してみて、いかがでしたか?
■あなたの推理はどのくらいの正解率でしたか?

 覆面7ではピンポイント推理もできなかった気がする……。

■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?

 自分の文章の癖や設定の趣味をはずそうとしても、意外と削りきれないものだなあと思いました。
 あと、文字数やテンポはけっこう使うツールに左右されるみたいだなあという事が知れたのは収穫です。でも慣れない形で別のツールを使うのはなかなかしんどかったのでもうやりたくない。
 
■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。
■参加作品の中で印象深いタイトルの作品をあげてください。
■参加作品の中で面白かった3作品&一言感想、お願いします。

 この時たぶん人生の修羅場だった気がするので、たぶんあまり読めなかったような。
 覆面8は参加が50作品前後くらいと聞いているので、もう少し読めたらいいなあ……と、代わりに意気込みを記してしめさせてください。